Live Report

以前のLive Reportはあまりにも大雑把だったと、反省しております。その為、今回はやや
細かくReportを書いたつもりです。


<"Rock Am Deich" Ettelbruck Festival 29th. Jan. 2005>


EttelbruckはLuxembourg Central Gareから2つ目の駅であるが、Luxembourgを
離れるに従って、だんだん田舎町になっていくのを見るにつれ、少々不安に
なってきた。こんな片田舎で本当にliveなんぞやるのだろうか、と。
ほどなくEttelbruckに到着し、会場までtaxiで向かう。会場はカマボコ形の体育館の出来損ないの
ような会場で、広さは高校の体育館といった感じであまり広くない。完全に野外だと思っていたの
で、これは肩すかしを食らったような感じだった。

しばらくして、AATTのsoundcheckが始まる。Justinは神経質にアンプを念入りにチェックしていた。
Simonは、少し唄おうとするが、どうもmixingの調子がいまいちらしく、細かい指示をmixerに出して
いた。Paul1人がはりきって、ドラムのsoundcheckをしていた。

今回のliveは(私が見た中でも)、稀に見るほどに熱のこもったliveとなった。
観客の1人の"God Bless The Trees!!"の言葉を皮切りにするかの如く、liveは始まった。
今回もBassはStevenではなく、CelluloidのEzaだったようである。
最初の曲は"Gone....Like The Swallows"。Justinのguitarから始まり、ほどなくSimonがいつもの
コート姿で現れた。
クラシカルな曲調に乗せて、Simonのいつもの朗読調のVo.がとうとうと唄われる。
"He Walked Through The Dew"では、Justinがguitarのcodeをいくつか間違えるという失敗があった
が、彼は平然と演奏を続けていた。神経質なのか、大雑把なのかよくわからない人である。
Simonは特に気合が入っていたようで、最初の数曲目でコートを脱ぎ捨て、4曲目の"A Room
Lives In Lucy"ではマイクスタンドを勢いに任せて床にはり倒してしまっていた。
やはりこの曲はメンバーが思い入れがある曲という事で、当然ながら彼らのテンションも上がる曲
である。SimonのVo.は興奮にまかせて裏返り、またここでも、Justinのguitarは多少、codeを外して
いた。
"Brother Fear"のようなテンポの早い曲には観客の反応もいいようであった。
"The Reply"。この曲はディープで、私はやや苦手な曲なのだが、Paulのドラムの音が冴えて、な
かなか良かった。
"Slow Pulse Boy"。Justinのギターが、性急なリズムを刻むイントロが流れると、会場から歓声が上
がる。この曲はもう少しリバーブをかけてくれたら、よかったのにな、と素人ながら、ふと思ったりし
た。EzaのBassはcodeに忠実に演奏されたが、もう少し前面に出てきてもいいのでは、と思った。
とはいえ、何だかんだ言っても、この曲はメンバーも観客もテンションの上がる曲である。
"In My House"。大好きな曲である。思ったより、PaulのDrumが冴えなくて、残念。
また、今回珍しく"The Millpond Years"から、"Suffering of The Stream"が演奏された。このあたりの
作品はもうLiveでは聴けないものと思っていたので、嬉しい限りである。
こういう曲はLiveで聴くと、また感動もひとしおである。この曲をLiveで聴くと、この辺りのSoundをま
た、Liveで他にもやって欲しいな、とつい欲が出てしまう。
"Maps In Her Wrists And Arms"。イントロのbassの音を聴くと、やっぱりStevenのbassとの違いを、
何となく感じてしまう。とはいえ、やはりこういう曲はAATTの真骨頂である。
また、Simonはステージの前方に身を乗り出して、歌うこと数回。負けじとJustinも前方に出てきて
いた。"The Untangled Man"では、Simonのテンションが最高潮に達し、歌いだしを間違えてしまった
のだが、Simonは曲の途中で一旦中断し、再度やり直すというハプニングがあった。Simonの完璧
主義な面を垣間見た。やはり一曲一曲、魂を込めるが如く歌い上げる彼にとっては、こういう過ち
は自分で我慢がならないのであろう。そして曲の終番、いきなり床にひきつけでも起こしたかの
ように倒れてしまった。それも2度。今まで見たLiveではなかった展開に、非常に驚かされた。
だが、回りの反応は意外にも冷静。前にもこんな事があったんだろうか。

観客の反応も上々で、このフェスティバル中、他のバンドではやらなかったアンコールを彼らはや
った。"Feeling Fine"と"Virus Meadow"である。"Feeling Fine"。曲の終盤でbassがtuneを外したが、
そのへんは大目に見よう。最後はやはりいつも、Liveでは最後に演奏される、"Virus Meadow"で
ある。個人的には、この曲は最もAATTらしさを感じさせる曲だと思っている。

今回のLiveは曲の構成もよく、観客のノリもよく、場所の不便さを除けば、最高のLiveであった。



<setlist>

1. Gone...Like The Swallows
2. 21 York Street
3. He Walked Through The Dew
4. A Room Lives In Lucy
5. Genevieve
6. Brother Fear
7. Paradiso
8. The Reply
9. Dialogue
10. Slow Pulse Boy
11. In My House
12. The Suffering of The Stream
13. A Maps In Her Wrists And Arms
14. The Untangled Man

(encore)
15. Feeling Fine
16. Virus Meadow

Liveの帰り道、ワタクシは迷子になってしまいました。生まれて初めて、ヒッチハイクなるものを経
験致しましたよ。おかげさまで、二度とルクセンブルグには行く気がなくなりました。英語あまり通じ
ないし(公用語はドイツ語とフランス語)。


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